茨城県近代美術館・開館30周年記念企画展「美術館へのおくりもの」開催中です!


投稿日:2018年04月25日   投稿者:観光いばらき特派員

こんにちは、観光いばらき編集部です!
今回は、茨城県近代美術館で4月21日からスタートした開館30周年記念企画展
「美術館へのおくりもの―寄贈によるコレクション成長のあゆみ」
をご紹介したいと思います。
http://www.ibarakiguide.jp/events/events-94468

千波湖のほとりに建つ、県近代美術館は、今年でちょうど開館30周年を迎えます。
横山大観や中村彝(つね)など茨城県ゆかりの作家から、

モネ、ルノワールといった西洋近代美術の大家に至るまで
約4,000点を所蔵しています。

その所蔵品の中でも、大きな割合を占めるという寄贈作品。
それらはどのようにして集められたのでしょうか?

個人の美術愛好家からコレクション寄贈を受けたもの、
地域の文化育成に熱心な企業団体や、
美術品を売買する画廊との関係の中で譲り受けたもの、
展覧会の記念に、画家自身からおくられたものや、
画家の遺族や友人から寄贈されたもの・・・。

私のお気に入りの一作、木村武山の「黒猫」は、

徳川光圀が食していたといわれる黄門料理を研究し、

そのレシピを現代に復活させた立役者・大塚子之吉氏からの寄贈でした。
中には「わたしは寄贈できるコレクションは持っていないのだけれども、
叶う範囲でぜひ何か作品を購入し、寄贈させていただきたい」
との申し出を受けたというようなエピソードもあったとか。

一口に「作品寄贈」といえども、
その一点一点の裏側に、ストーリーがあるのです。

 

今回の出品点数は、約110点。
茨城県にゆかりのある作家はもちろんのこと
国内外の作家、制作年代や作風もさまざまでバラエティ豊か。
中村彝による「カルピスの包み紙のある静物」などおなじみの作品から
こんな所蔵作品も、と驚くものまで。
美術館にとっては、どれも思い入れのある作品ばかりですから
展示品を選定するのにも苦心したそうです。

これまで開催された企画展の図録も合わせて展示されています。

お手にとって見てみては。

ちなみに、作品の中には一般の方から寄せられた「私の1点」コメントが添えられているものもあるので
こちらにも注目してみてくださいね♪

そんな中でも、今回の目玉は
今展覧会が初公開となる、中村彝の作品「伊原元治氏像」!
平成28年度に県近代美術館へ伊原さんの遺族より寄贈されていましたが、
額装などを経てやっとお披露目の機会となりました。

中村彝<伊原元治氏像>1920年
茨城県近代美術館蔵

こちらの絵は大正9年に描かれたもの。
モデルとなった伊原元治という人物は、中村彝の親友だった方だそうです。
病死した伊原さんを偲んだ中村彝が、肖像画を描いて彼の奥さんに贈りました。
その作品があるということは知られていたそうですが、表舞台に出てくることはなく
あくまで私的なものとして、伊原さんの遺族が保管していたのです。

企画展初日には、
県近代美術館の小泉淳一さんによる、同作品の制作背景から

寄贈にいたるまでのエピソードを交えたスライドトーク
「新発見!中村彝<伊原元治氏像>のこと」
が開催されました♪

スペシャルゲストとして、同作品の寄贈者の野中さんもいらっしゃいました。
野中さんは、伊原さんのお孫さんにあたる方。
「元治さんは、ちょうど100年前に亡くなりました。おじいさんの顔を直接見たことはありませんでしたが、おじいさんはこの絵の方なんだとずっと言われてきました。カラー写真のない時代にフルカラーの絵でおじいさんの姿を見ることができたのは嬉しいことです」
とお話してくださいました。

野中さんは県外にお住まいでしたが、中村彝の作品を数多く所蔵する同館のことを知り、作品を寄贈。

かねてより絵が存在するとは言われていたものの、実在の確証はなかったため
残されていた手紙など資料を手がかりに、中村彝の作品であると確認されました。

作品にサインが残されていたのも大きなポイントなのだと、小泉さんは言います。
というのも、中村彝自身は作品へサインを残すことが少ない画家で、サインがある方が少ないかもしれないのだとか。
「彼自身、非常に思い入れを込めた作品だといえるでしょう」と小泉さん。

作品の裏面に記された書き込みからも、それを感じることができます。

 

とても整ったお顔立ちで、表情に加え眼鏡と羽ペンがインテリジェントな雰囲気を感じさせる絵。

伊原さんの死後、奥さんの元に残っていた写真を元に描かれたものだそうですが・・・

実はこの方、絵から受ける印象どおり大変なエリートだったのです。
生まれた山形県を出て東京帝国大学へ進み、法律学科を卒業した後に内務省に勤務
学生時代には、ドイツ人画家キューゲルゲンの原著を共訳(伊原さん含め4名)し「生い立ちの記」という本を発行した功績もあります。

今企画展では、奥さんとのやりとりがうかがえる葉書や、実際に発行された「生い立ちの記」書籍といった資料も展示。
ぜひ、作品と合わせてご覧になってくださいね!

 

描かれてから実に100年ほどの期間を経て、公開された「おくりもの」。
絵の見方、どんな印象を感じるかは人それぞれですが、
個々の作品が描かれた背景を知ってから見ると、また違った視点から楽しめるのではないでしょうか。

 

企画展示室出口には、フォトスポットがあります!

自分で好きなセリフが書ける、吹き出し型のフォトプロップスがあるので

皆さんで記念にお写真を撮りましょう♪

 

会期中には、ほかにもイベントが行われる予定です。
あわせてご参加くださいね。

 

◎GW スペシャル 学芸員によるリレー・ギャラリートーク
5月4日(金・祝)、5日(土・祝)14時~(要展覧会チケット)
◎ワークショップ「箱の中のメッセージ-色と形に思いをこめて-」
5月12日(土)10時~14時 定員:30名(要展覧会チケット)
申込:事前申込(来館または往復ハガキ)※締切4月27日(金)必着
◎ミュージアムコンサート「中山うりミニライブ」
5月20日(日)11時~、14時~(各回30分程度)
定員:各回150名(申込不要)
◎講演会「大塚屋子之吉さんのこと、黄門料理のこと」
5月26日(土)14時~15時30分
定員:250名(申込不要)
◎Le cadeau(ル・カドー)
6月2日(土)、3日(日)9時30分~16時
毎年大人気のクリスマスマーケット「マルシェ・ド・ノエル」の初夏バージョン。

展覧会のテーマにあわせ「おくりもの」を意味する「Le cadeau」をイベント名に掲げ、

「初夏のお茶会」をテーマに2日間のイベントを開催します

 

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茨城県近代美術館 開館30周年記念企画展

「美術館へのおくりもの -寄贈によるコレクション成長のあゆみ」
2018年4月21日(土)~6月3日(日)
詳しくは、観光いばらきでご紹介しています↓↓↓
http://www.ibarakiguide.jp/events/events-94468

ごいっしょに、ゴールデンウィークのレジャー情報はこちらから↓↓↓
http://www.ibarakiguide.jp/seasons/goldenweek.html