茨城の歴史を知りながら、健康にもなれる「水戸黄門さま漫遊ウォーク」


投稿日:2013年10月18日   投稿者:観光いばらき特派員

こんにちは、観光いばらき編集部の滝口です。
10月5日(土)に「水戸黄門さま漫遊ウォーク」というイベントが開催され、参加してきましたのでその模様をレポートします。

これは、第2代水戸藩主・徳川光圀公(水戸黄門)が歩いた道を実際に辿ってみようというウォーキングイベント。黄門様だけでなく、常陸国と呼ばれた古代、第9代水戸藩主・徳川斉昭公、明治期の政治家ゆかりの史跡なども巡り、まさに茨城の歴史を深く知ることができるイベントでした。

漫遊ウォークのコースは長さによって3つに分かれます。
Aコース 水戸→那珂(約13km)
Bコース 水戸→那珂→常陸太田(約26km)
Cコース 常陸太田→那珂(約13km)

Bコースはほとんどハーフマラソンの距離。私はこれに参加しました。体力には自信がある私ですが、正直不安いっぱいで当日を迎えました。しかも、当日はあいにくの雨模様。実際、雨でキャンセルした人も結構多かったようです。それでも約150名が参加しました。

茨城県三の丸庁舎広場からスタートし、歩き始める漫遊ウォーク御一行。道中長いですから、私は参加者の皆さんと話をしながら歩くことにしました。するとあることに気付きます。あれっ? これ一番長い、一番大変なコースだけど、若い人がいない。ほとんどがシニアの方です。

「あの~。これ一番長いコースですよね?」といっしょに歩いている人に質問する私。
「えぇ、そうですよ。この漫遊ウォークは今年で9回目を迎えましたが、私は第1回から参加しています。あっ、ちなみに私70歳です」

年齢を聞いてビックリしました。背筋の伸び具合、肌の色艶、そして生き生きして楽しそうな表情。とても70歳には見えません。そんな方たちばかりでした。聞けば、水戸ウオーキングクラブに所属しているとのこと。このクラブでは月2回、長い距離を歩いて体を鍛えています。元気と長生きの秘訣を感じました。

さて、「水戸八景」のひとつ「青柳夜雨」に着きました。「水戸八景」とは、徳川斉昭公が、領内にある八つの景勝地を選定したものです。観光ボランティアの方が、解説してくれました。

途中、トイレ休憩や、水分補給を行いながら、ゆっくりとひたすら歩く御一行。本当に水戸黄門の気分になってきました。

長いこと歩いているはずですが、人と話しながら歩くと不思議と疲れないものです。ウォーキングの魅力がわかった感じでした。
中には、若い頃のことを教えてくれた人がいました。「私は○○という会社で、△△という製品を作っていてね~。よく働いて、よく飲んだもんだよ。気の持ちようで若さは保てると信じていてね。今はデジカメやタブレットを使って楽しんでいるよ。ワハハ」。
高度経済成長期を迎え、日本が破竹の快進撃を続けていた時代。そんな頃にバリバリと働いていたのですね。そして、今も好奇心を持ち続けている、こんな年の取り方ってステキだなと思いました。

そして、歩くこと約13km。那珂市役所前の「一の関ため池親水公園」に到着しました。AコースとCコースの人はここでゴールです。お疲れ様でした~。

ただ、私が参加しているBコースは、ようやく中間地点。午後のウォーキングに備えてまずは腹ごしらえです。お弁当がいつになく美味しく感じられました。また、那珂市商工会女性部の皆さんがふるまってくれた「七運汁」も美味でした。


昼休みの後は、記念のセレモニーが開催されました。この日のために、高橋 靖 水戸市長(写真右)、海野 徹 那珂市長(右から3人目)、大久保 太一 常陸太田市長(左から2人目)が駆けつけました。加えて水戸黄門さま、助さん、格さんも参上しにぎやかに。各市の物産を景品にした抽選会も行われ、セレモニーは大いに盛り上がりました。

さて、Bコースの旅はまだまだ続きます。途中、那珂市の阿弥陀寺に立ち寄りました。ここは親鸞聖人が創建した古いお寺で、黄門さまの娘・万姫のお墓(写真右)もあります。

これは常陸太田市にある「防人の碑」。奈良時代、茨城県が常陸国と呼ばれた頃、多くの若者が防人として徴兵され、外国からの侵略を防ぐために筑紫国(現在の北九州地方)へと派遣されました。

『万葉集』には,そんな若者たちが自らの心の内を詠んだ歌が多数収録されており、常陸国出身の防人の歌は10首確認されています。歌碑に刻まれているのはそのひとつで、無事に故郷に戻れるかわからない若者の切ない心境が刻まれています。

さあ、旅は終盤に来ました。すると参加者の方が、「私たち70代なんて、まだまだひよっ子だよ。川又さんの元気さには、頭が上がらないよ」と教えてくれました。

写真右がその川又國雄さん。大正14年生まれで、今年末に米寿の88歳を迎えます。毎日鍛錬し、水戸ウオーキングクラブでも随一の健脚を誇っています。

若い頃のお話もお聞きしました。
「終戦の直前、最後の時期の徴兵がありました。私のところにも召集令状が来て徴兵されました。本格的に戦地に行く前に終戦を迎えましたが・・・。それだけにね。生きていること、健康でいることは尊いと感じているんです」と。
何だか、古代の防人とリンクする話でした。こうしてウォーキングできるのも平和の賜物なんですね。

さあ、ゴールである西山荘は目前です。この西山荘は、光圀公が隠居し、大日本史の編さんを行った地です。とはいえ、最後の難所である階段を上るのは一苦労。皆さん、さすがに体力の限界に来ています。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ついにゴールを迎えました。皆さん、お疲れ様でした。あらためてシニアの皆さんの健脚に驚きました。若々しく生きるのにウォーキングは最適です。
そして、奈良時代の常陸国、江戸時代の水戸藩、明治時代、太平洋戦争、高度経済成長期・・・。古代から現代までさまざまな歴史に触れることができました。
この「水戸黄門さま漫遊ウォーク」は、来年も開催予定なのでぜひ多くの方にオススメしたいイベントです。