こんにちは、観光いばらき編集部です!
10月も中旬になり、ぐっと秋めいてきましたね。温かいお鍋が恋しい季節です♪
さて、今回もブログでも、話題の茨城県北芸術祭についてご紹介したいと思います!
今回紹介するのは、常陸太田市の鯨ケ丘商店街にある「梅津会館」です。
国の文化財にも登録されている、常陸太田市の郷土資料館です。
昭和11年に建てられて以来、
昭和53年まで常陸太田市役所として使用されていた歴史があるそう。
レトロモダンな雰囲気があるこの建物も、県北芸術祭の展示場のひとつ。
外観には、原高史さんの作品「サインズ オブ メモリー2016:鯨ケ丘のピンクの窓」による
ピンクのサインボードが掲げられています。
こちらは、梅津会館の建築資金に貢献した、梅津氏の像。
この建物内でも、芸術祭の作品を見ることができます!
入り口には「常陸佐竹市役所」という看板が。
はて、常陸佐竹市とは一体・・・?
建物内受付にも「常陸佐竹市」と掲げられています。
私が足を運んだ日には、常陸佐竹市の仮市長こと、
アーティストの深澤さんもいらっしゃいました!
記念に一枚、写真を撮らせていただきました。
常陸佐竹市というのは、
かつてこの常陸太田周辺の県北地域をおさめていた
「常陸佐竹氏」に由来する想像上の市です。
佐竹氏といえば、「鬼義重」とも呼ばれた佐竹義重が特に有名ですね!
かの伊達政宗公と勢力を争ったり、
豊臣秀吉の小田原征伐にも加わったという逸話がよく知られています。
ですが、息子・義宣の代に関ヶ原の戦いに敗れ、
佐竹氏は家康から出羽国(現在の秋田県)へと転封されてしまいました。
余談ではありますが、
この国替え時に佐竹氏が領内の美人をみな連れていってしまったため、
茨城には美人がおらず、逆に秋田には美人が多いという説があるんですね・・・。
さて、話を戻してこの「常陸佐竹市」ですが、
歴史上断絶されたように思える常陸佐竹市の歴史を
今と結び付けていくために立ち上げられたもの。
資料と共に展開されていく展示を追っていくうちに、
常陸佐竹氏の精神は「佐竹力」として
今もなお市民に連綿と受け継がれているということが見えてくるはず!
さらにこの展示の面白いところは、市民との対話を通して、
地域性やアイデンティティを再発見・再構築していくところにあると感じました。
ちなみに、常陸佐竹市民の登録も受け付けています。
10月1日の時点では、人口が127名になったとか!
皆さんもぜひ、常陸佐竹市民の一員になりましょう!
最終日までに市民は一体何名になるのか、楽しみです♪
こちらは、常陸太田市のマスコットキャラクター「じょうづるさん」を
モチーフにした作品を作っている市民の方が、
じょうづるさんの意匠から新たに組み上げた「超じょうづるさん」なる作品。
じょうづるさんの形ではないのに、確かにじょうづるさんらしさがあるアート!
私、これ大好きです!
常陸佐竹市役所では、展示だけではなく、
常陸佐竹市民の交流を深めるべくイベントも積極的に開催されています。
市長選挙や、市章を決める市民会議など、
市民に参加を呼びかけながらまちづくりを展開中。
10月16日には、常陸佐竹市の歌を作るイベントが開催されます!
どんな歌が完成するのでしょうか?
その他のイベントや常陸佐竹市からのお知らせは、
常陸佐竹市のフェイスブックで発信しているそうなので
ぜひ見てみてくださいね。
https://www.facebook.com/hitachisatakecity/
この会場は、1階部分(常陸佐竹市)は無料で鑑賞可能。
2階の展示室のみ、一般300円(パスポート可)の個別鑑賞券が必要です。
もちろん、2階の展示も必見ですよ!
扉を開けて、いざ中に踏み込むと・・・室内いっぱいに置かれた大きな展示!
ニパン・オラニウェーさんの作品「イ/バ/ラ/キ」です。
白一色で構成された作品に近づいてみましょう。すると・・・
なんと、地図が描かれていました!
これは、茨城県の地図を切り貼りして、バラバラに繋げられているのだそう。
制作に使われた型紙も置かれていました。
バラバラのはずなのに、地図として違和感がないのが不思議です。
唯一、大きな湖部分が霞ヶ浦あたりの地図なのかな?と感じられたくらいで、
他はどの場所の地図なのか、私はまったくわかりませんでした。
どれがどこの市町村なのか?
想像しながら見るのも面白いかもしれませんね。
ちなみに、この真っ白な地図・・・何で作られていると思いますか?
ヒントは、部屋の中に漂うほのかに甘いにおい。
きっと、皆さんもどこかで嗅いだことのある、懐かしさも感じるにおいです。
正体は、なんとベビーパウダー!なんて繊細な作品なんでしょう。
指で触れたり、息を強く吹きかけてしまうと崩れてしまうので、
特にお子さん連れの方は注意して鑑賞をお願いいたします。
<常陸太田市郷土資料館 梅津会館>
常陸太田市西二町2186
◎JR水郡線・常陸太田駅から徒歩で約20分です◎
9:00~17:00(最終入館16:30)
個別鑑賞券:一般300円、学生・高齢者200円
常陸太田市まで来たなら、ぜひ「道の駅ひたちおおた 黄門の郷」にもお立ち寄りください♪
内海聖史さんの作品も展示されています。
道の駅については、観光いばらきの「道の駅特集」で詳しくご紹介しています!
http://www.ibarakiguide.jp/seasons/michinoeki/hitachiota.html
===KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭===
テーマ:「海か、山か、芸術か?」
会期:2016年9月17日(土)~11月20日(日)[65日間]」
開催市町:茨城県北地域6市町
日立市 高萩市 北茨城市 常陸太田市 常陸大宮市 大子町