こんにちは、観光いばらき編集部です。
さてさて、今回も茨城県北芸術祭レポートをお届けします!
今日ご紹介するのは、日立市内の常陸多賀商店街内。
力石咲さんのプロジェクト「ニット・インベーダーin常陸多賀」によって、
日々オレンジ色のニットに侵食されつつある場所です♪
そんな通りを歩いていると、なにやら気になる音が聞こえてきました・・・
不思議な電子音の発生源は、なんとテレビ!
古い家電を使って楽器を作る、和田永さんです。
ここ多賀パルコで、材料の収集・そして楽器づくりを行う
「ニコスラボin日立」を立ち上げています。
会期中、ニコスラボでの活動を通して、
家電楽器で合奏するプロジェクト
「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を展開。
茨城県北芸術祭の終幕前日となる11月19日に、
日立シビックセンターでコンサートの開催を予定しているそうです♪
ニコスラボでは、実際に家電楽器を見ることもできます。
私が伺った際には、運よく和田永さんがいらっしゃったこともあり、
和田さんのパフォーマンスを見させていただいたり、
体験させていただくことができました!
ずらりとならんだブラウン管テレビ。その画面には、
太さや色がバラバラのボーダーが映し出されています。
配線を間違ったときなどに表示される画面に似ていますが・・・?
この画面に和田さんが手で触れると・・・さっき聞こえてきた電子音が!
不思議なことに、一台一台ごとに鳴る音が異なるみたいです。
「表示されている縞の数が少ないほど、低い音が出ますよ」
と、和田さん。
逆に、細かい縞ほど高い音が出るってことですね!
縞の数で音階を変えて、音楽を奏でるわけです。
手で触れることで、ブラウン管テレビから発せられている電磁波をキャッチ。
実は和田さんが立っている側の足元にはアンプに繋げられたケーブルがあり、
それを足に取り付けているそう。
ここで和田さん、やってきたお客さんに
「左手で画面に触れたまま、右手で僕とハイタッチしてみてください!」
と手を差し出しました。
不思議そうな顔をしたお客さんが、和田さんに言われた通り
片手でテレビ、片手でハイタッチすると音が鳴り響きます。
ハイタッチのリズムに合わせて、触れる画面を変えれば・・・ミュージックスタート!
「え~、すごい!これ、楽しい!」
なるほど、こんな奏で方もアリ!
これって、身体を介して電磁波をキャッチして音を鳴らす
家電楽器ならではのコミュニケーションかもしれませんね。

和田さんと一緒にエレクトロニコス・ファンタスティコスを体感したお母さんたち!
子供から大人、お年寄りまで、みんなが夢中になって楽しめること間違いなし。
この楽しさ、ぜひ体験してもらいたいです♪
体験可能な日については、県北芸術祭公式Twitterや
フェイスブックでお知らせされているので、ぜひチェックしてお出かけくださいね。
ちなみに、楽器に変身を遂げたのはテレビだけではありません。
和田さんがまるでギターのように構えているのは、なんと扇風機です!
「日立製作所にとって、重要な役割を担ったのが扇風機。
そんな扇風機を使ったこの楽器は、ぜひコンサートにも使いたいですね!」
和田さんのおっしゃるとおり、
扇風機は日立製作所の長い歴史や製品の中でも、
輸出製品第一号になった記念すべきもの。
日立製作所が創業し、今もなお拠点となっている
「家電の聖地」ここ日立市で、
役目を終えた家電に新たな命を吹き込む和田さんのプロジェクト。
まさに、県北芸術祭による運命的な出会いです!
ちなみに、和田さんの作品は
日立シビックセンターのアトリウムにも展示されていますので、
こちらへもぜひ足を運んでみてくださいね。

日立電輪塔/和田永
===KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭===
テーマ:「海か、山か、芸術か?」
会期:2016年9月17日(土)~11月20日(日)[65日間]
開催市町:茨城県北地域6市町
日立市 高萩市 北茨城市 常陸太田市 常陸大宮市 大子町