こんにちは観光いばらき編集部です
徐々に秋も深まるきょうこの頃
ひと足早く真っ赤な紅葉がみられる絶景スポット
それが茨城県ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園みはらしの丘
ここには園芸品種のコキアが一面に植えられています
<写真は10月3日現在のものです>
さて、そんなコキアが緑色から真っ赤に変化する国営ひたち海浜公園にBIGニュースが舞い込んできました
今年3月にリニューアルオープンした記念の森レストハウス
このリニューアルにともない、地元コーヒー専門店サザコーヒー協力の下リニューアルを果たしました
そんなリニューアルに際して、サザコーヒーが徹底したのは公園のレストハウスでも「本物」を提供すること
このレストハウスで働くスタッフはサザコーヒーのトレーニング室に出向き、計20回の厳しいバリスタ養成訓練を受けています
そんなバリスタ訓練を受けた中に、ひとり輝く資質を持った女性がいました
それがひたち海浜公園スタッフの川野辺美和さんです
そんな彼女が先日、国内のスペシャルティコーヒーに関する業者や専門家が一堂に会する見本市・日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)のイベントで日本一のバリスタを決定するジャパンブリューワーズカップに出場
130名を超える選手の中から選ばれし8名として決勝進出を果たしました!!
エスプレッソマシンを駆使して争うジャパンバリスタチャンピオンシップに対し、ペーパードリップやネルドリップ、フレンチプレスやエアロプレスなど機械的動力をともなわない抽出方法によって、そのコーヒーの美味しさやプレゼンテーション能力を争う競技です
そんなジャパンブリューワーズカップ2017に観光いばらき編集部が取材に行ってきました!!
日本スペシャルティコーヒー協会理事でもあるサザコーヒーの鈴木太郎氏が司会を務める中、大会はスタート
前日の準決勝から勝ち残った8名が決勝にコマを進めました
決勝は全体の3番目となった川野辺さん
同じく決勝に進出したメンバーには丸山珈琲や小川珈琲など名門の名も並びます
1番手、2番手の競技者が次々と迫力のプレゼンテーションを終えると
緊張の中、登場した川野辺さん
準備も整い、いっぱいの笑顔でプレゼンテーションがはじまりました
「美味しいコーヒーってなんだろう?…とわたしはいつも考えています。スペシャリティコーヒーが身近な存在となってきているいま、素晴らしいコーヒーと出会うたびに、わたしはバリスタとしてその魅力をどのように表現できるのだろうかと悩みます」と語りはじめる川野辺さん
この大会へのチャレンジが川野辺さんに新しいコーヒーとの出会いをもたらしてくれましたとも語ります
そのコーヒーが、このパナマ・ナインティプラス社のゲイシャエステート・ロット名「シルビア」です
アメリカのナインティープラス社がパナマに農園を取得し、その自社農園で作ったコーヒーです
華やかで明るい酸味、フルーティーなフレーバー、長く続く甘い余韻が特徴の素晴らしいコーヒーで、世界チャンピオンがこのコーヒーを愛用し、輝かしい成績を収めています
産地レベルで素晴らしい取り組みが完成しているこのコーヒー対し、川野辺さんはどういったアプローチができるだろうかと考えました
その結果、この豆を最大限活かすロースト時間は8分間とし、SAZAコーヒーのロースターに依頼
この短時間焙煎によってシルビアの酸と甘さを明確に感じられるようになりました
また、コーヒーは焙煎後すぐではなく、一定期間落ち着かせなくてはなりません
そこで川野辺さんが選択したベストなエイジング期間は4日間
4日間落ち着かせることでシルビアのフレーバーがピークを迎えるといいます
さらに、使用12時間前に一度封を開け、袋に溜まったガスを抜いてあげることで意図的に香りをコントロール
この短時間の焙煎とエイジングによって、ストロベリーやパインのような酸と甘さともなった風味を明確に感じることができるようになったと言います
さらにこのシルビアの複雑なフレーバーを引き出すために、川野辺さんは抽出のポイントが3つあると話します
まず、ひとつ目に重要なのはグラインドレベルです
よく粗挽きや細挽きなどと聞きますが、シルビアの魅力を引き出すために川野辺さんが選んだのはは粗め
焙煎によって明確になった酸とクリーンな印象を表現できるのだと言います
しかし、この粒度ではボディ感をもたらすことができません
そこでふたつ目のポイントが投入湯量と蒸らし時間のコントロール
これがこのコーヒーにボリュームのある甘さをもたらしくてれます
1投目の湯量を50g、蒸らし時間を40秒と長めに設定
2投目は70gのお湯を注ぎ、しっかりと落ちきるまで待ってから次のお湯を注ぎます
3投目と5投目はそれぞれ50gのお湯を注ぎ合計270gのお湯を投入
これにより、このコーヒーにボディ感や滑らかな質感をもたらし、酸と甘さのボリュームを引き出すと共に、このコーヒーの持つ複雑な風味を表現するために不可欠なポイントだとも語ります
そして、今回の競技に使用する水は硬度ゼロの純粋を用意
それはこのシルビアの魅力的なフレーバーをダイレクトに堪能してもらいたいからだと言います
そして最後の3つ目のポイントは目標とするコーヒーの濃度を決める事
蒸らしから投下終了まで4分間と少し長めに設定することが、目標とする濃度を再現するのには必要です
その結果、通常では感じづらいピーチやチェリーのようなより風味を明確に感じることができるようになりました
「焙煎」「エイジング」「グラインドレベル」「抽出」「濃度」…この5つの要素が揃うことで、このコーヒーの酸、甘さ、質感、ボディをしっかりと伴った、シルビアにとって最も魅力的なフレーバーを表現することができるのです
「シルビアに出会い、その素晴らしい魅力を引き出したいと思ったこの数カ月はわたしにバリスタとしての成長をもたらしてくれました
これから先、また素晴らしいコーヒーとの出会いを求め、美味しいコーヒーを淹れていきたいと思います」と大会をまとめてくれました
そして、全競技者がプレゼンテーションを終了
接戦のあまり審査が難航したのか?
予定時間を大きく超えて結果発表がはじまりました
川野辺さんの成績は
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第6位入賞!!
惜しくもトロフィーには届きませんでしたが、それでも全国で6番目のバリスタに選ばれました!!
大会を終えて川野辺さんは「この大会に思い切ってチャレンジして良かったです。多くの方に支えられ、競技前によいイメージをもって本番に臨めました。競技では自分の理想とする最良なカップを再現できなかったことが悔しいですが、次にチャンスをつかんだら豆の様々な挽き目ごとのベストな抽出方法の把握やもっとジャッジの立場になって考えることを意識したいと思います。また、コーヒーを学びはじめて1年ほどのわたしに、技術だけでなくプロのバリスタたとしての姿勢を教えて下さったコーチをはじめサザコーヒーの皆さん、そして海浜公園の皆さんのおかげで今回の結果が出せました。本当にありがとうございます」とコメント!
来年こそはトロフィーを手にできるよう、もっとトレーニングを積んでいきたいと語ってくれました
そんな川野辺さんも所属する国営ひたち海浜公園で、スペシャルティコーヒーを飲めるのはコキアが植えられた「みはらしの丘」のすぐ近く!!
記念の森レストハウスです!!
そんな記念の森レストハウスではサザコーヒーが焙煎した海浜公園ブレンドを提供してくれます
ドリップでもしっかりとフルーツ感の残ったミディアムボディの美味しいコーヒーは、期待を上回ること間違いなし!!
そんな川野辺さんを育てたサザコーヒーはジャパンバリスタチャンピオンシップに選手を派
遣
なんと6人しか進むことのできない決勝に3人を輩出
優勝こそ逃したものの、本社営業部の本間啓介さんが2位、店舗事業部の飯高亘さんが5位、大洗店の安優希さんが6位入賞を果たしました
絶景コキアを、そして美味しいスペシャリティコーヒーを楽しみに!!
茨城県へきてみませんか?