こんにちは観光いばらき編集部です
茨城県は雨らしい雨も降らずに梅雨明け
全国的にみればとっても不安定な気候の6月でした
この陽気だと屋外で育つ草花が心配…
なんて思いますが、意外や意外
森の中の風が通る林床はとっても過ごしやすかったりします
実は大きな木の日陰の下では人の生活に古くから役立つ草花が育っています
というわけで、そんな薬草やハーブを集めて展示している
水戸市植物公園にお邪魔してきました♪
古くは江戸時代、第2代水戸藩主だった徳川光圀公が西山荘に隠居後
領民のために身近で入手しやすい薬草を使った薬の調合法をまとめた
『救民妙薬』
が出版されたこともあり
茨城は薬草やハーブとは切っても切れない関係があります
そこで、薬草について歴史がある水戸市と養命酒製造株式会社が協定を結び
シンボルとして誕生したのがこの水戸 養命酒薬用ハーブ園(以下、ハーブ園)です
そんなハーブ園を楽しむ前に立ち寄って欲しいのが植物館
館内には薬用養命酒に使われている14種類の生薬も展示
クロモジの幹や枝から作る漢方・鳥樟(ウショウ)
かじったりこすったりすると爽やかな香りを感じる漢方です
メハジキの地上部の益母草(ヤクモソウ)は
婦人向けの薬草として用いられました
その他にも紅花、鬱金、芍薬、杜仲、肉じゅ蓉、淫羊かく
人参、丁子、地黄、反鼻、防風などの効能とともに
一部の生薬はミニケースを開けると
実際に触れることもできる体験型コーナーも♪
漢方独特の香りをまずは確認してからハーブ園へと向かいましょう!!
また、館内に置いてあるパンフレット「水戸藩の医学・医療と薬草」には
前述の『救民妙薬』には397もの薬方が記載されています
水戸市植物公園ではそのうちいくつかの薬草について
『救民妙薬』発行当時に期待されていた利用法を紹介しています
例えば、健胃や整腸に効能のあるオウレンや
利尿や消炎効果のあるウツボグサ
ムラサキやクチナシ、アイ、メハジキ、フジバカマも
効能や服用に仕方が記されています
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では、実際にハーブ園へと出発!
植物館から向かうと、まずは江戸時代の水戸藩にまつわる薬草エリアに到着します
ここには水戸藩第二代藩主徳川光圀公がまとめさせた
日本最古の家庭療法の本「救民妙薬」や
第九代藩主徳川斉昭公自身も研究された薬草を中心に栽培&展示しています
薬草を間仕切りしているのは東日本大震災のときに落ちてしまい
再利用できなくなった弘道館の瓦
ゆったりと優しい日陰に包まれた散策路
目線を落とすとそこには無数の薬草が栽培されています
年間約60種の薬草がみられる江戸時代の水戸藩にまつわる薬草エリア
ハーブのエリアは、年間約100種見ることができます
中には徳川家の家紋にも使われているフタバアオイにも出会えます
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また、さらに歩を進めると太陽の光に包まれたハーブガーデンエリアに!
水戸市植物公園のシンボルツリーであるキハダを中心に配したハーブガーデンは、
ドライストーンウォーリングという英国式伝統工法で建てられた
石積みの壁が目印です
接着材など一切使用しない、手積みで作ったというこの壁
丸く空いた穴の向こう側に望む景色もフォトジェニックだったりします♪
ここには、実際にハーブを体感できる展示を用意
季節によってハーブを五感で楽しめます
この日はホーリーバジルとローズゼラニウムを実際に
ひとり1枚のハーブの葉を摘み取って
香りを楽しむことができました
葉を1枚摘み取って、指でこするとそこから一気に香りが溢れ出します!
まさに香りの洪水とはこのこと
2種類のハーブの香りの違いを楽しんでみてください
園内を歩くとそろそろ小腹も減ってきます!!
そこで立ち寄って欲しいのが植物公園内の喫茶フィオレンテで
季節限定で提供されているこのメニュー!!
夏を元気に乗り切る!薬膳メニューのひとつ
夏野菜の薬膳カレーです!!
コリアンダーやクミンなど血行を良くするハーブを中心に
オリジナルブレンドしたスパイスミックスで作ったルー
具には体温を下げるといわえれるトマトやパプリカなどの夏野菜を加えます
ごはんには大麦を加え、抗酸化作用のあるクコの実を散らすなど彩も鮮やか
特筆はセットについてくるサラダのバジルソース
園内で育てたバジルを使ったフレッシュソースは絶品です
最後の〆はハーブティーと緑豆とスイカのぜんざい
優しい甘さでほっこりさせてくれます♪
カレーにサラダにデザート、ドリンクまで付いて
1,200円(税込)はとってもリーズナブルなお値段です
なんでも30年以上続く植物園内のレストランはとっても珍しいそう…
国際中医薬膳管理師・料理研究家の植木もも子先生先生監修の
を丁寧に料理
手作りにこだわってくれるのも嬉しいポイント!
ちなみに、薬膳メニューは土日限定です!!
そんな喫茶フィオレンテの前の池には珍しい熱帯スイレンが花を咲かせています
温帯スイレンとは違い独特の魅力を持つ熱帯スイレンもいまが見ごろです
また、前述した植物館では、現在『「花の会」茨城・第31回写真展」を開催中
「花の会」茨城の会員が県内外で撮影した自慢の写真を展示
展示会は7月29日(日)まで開催
最終日の展示は15時までとなりますのでお見逃しなく!
広報の室伏さんにお伺いしたところ
この写真展の主催者である「花の会茨城」が行う写真教室は
水戸市植物公園でも人気の企画だとか♪
ぜひ、そちらもスケジュールをCHECKして参加してください!!
さて、そんな水戸市植物公園の西川園長は
「心や体が疲れたときに、ぜひ当園にお越しください。シンボルツリーのキハダを囲むように作られたウッドデッキに腰を下ろし、ゆったりと空を見上げれば日頃の喧騒を忘れられると思います。また、温室では食虫植物や熱帯の果実も展示。木になったレモンやバナナも観賞できます。年間40回以上のイベントを開催している植物館はカルチャースクール的な存在になっていますし、花壇ひとつから楽しんでもらえる総合的に楽しめる植物園になっています」とコメント
今週末開催されるサマーフェスティバルでは
小中学生のみ入園無料でジャガイモ収穫体験を楽しめます
また、先着200杯でアイスハーブティーのサービスを実施♪
高校生以上のお客様500名を対象にお楽しみスピードくじを開催
クイズラリーや夏の園芸相談コーナーなど
注目のイベントが盛りだくさん!!
その後も夏休みの宿題にも活かせる「夏休み子ども教室」など、
人気イベントが随時開催されます♪
今年の夏はぜひ水戸市植物公園でこのハーブ園を訪れてみてください!!
http://database.ibarakiguide.jp/db_kanko/?detail&id=0800000000421